水原一平氏の事件について

オンカジ関係の収納代行(決済代行)の仕事をやっていたので(逮捕されてからそのように認めている)、ある程度業界の話を耳に挟むこともあったので見解を記そうと思う。

まず、彼のクライアントの大谷選手は違法賭博とは全く関係していないと表明し日本や米国のファンを安心させたのだが、僕は、彼はまだ説明が終わっていないと思っている。大谷選手には素晴らしい活躍の中で酷な話だが、自身の資金が違法とされている賭博の胴元に流れた理由が全て水原氏の詐欺によるものだというエビデンスを出す必要があると考えている。あれだけの多額の資金を違法業者に流してしまった大谷選手の管理責任もあったのではないか。当然、巧妙な水原氏の嘘があって不可抗力で資金を失ってしまったのなら仕方がないし同情しかないのだが、この説明をするの口座明細を捜査機関や第三者に出したり金融機関の担当者に水原氏の詐欺行為をはっきり説明してもらったりなど、必要な措置を取っていないと思う。

また、ヨーロッパにいる僕の元クライアントから聞いた事であるが、米国の賭博関連業者は反社会的組織が背景におり、日本人がビジネスとして関わるのは気をつけた方が良いそうである。水原氏はマフィアなどの反社会組織からゆすりを受けていたという報道もあったからそのような危ない業者に大谷選手の資金を流していた可能性がある。というか、確定的なのではないだろうか?

また、違和感が強くあるのが日本メディアの「違法賭博」という言葉遣いである。これは、

  • 日本メディアの日本語の記事の多く
  • 日本メディアの英語の記事多く
  • 米国メディアの記事(英語)のごく一部

で使われている。米国ではgamblingというよりSports bettingという言い方が多いようだが、日本はわざわざ「illegal(違法)」をつけている。これは僕の事件も関係しているかもしれないが、警察を始め国を上げて掃討作戦をしているせいなのかもしれない。

米国では一般市民がオンラインでスポーツベッティングをするのはかなり身近なようで州によって合法・非合法が分かれるため、賭博が違法であるかは場所で決まる。大体、「カリフォルニアでは違法の」という説明があるのは全米国民にとって違和感がない説明をするためのようだ。

米国とは対照に、賭博にわざわざ「違法」という接頭辞を付けるのは、日本人の中にはトートロジー(反復)のように感じる人も多くいるのではないか。賭博=違法と考えると、違法賭博は、「違法・違法行為」と響いて聞こえるかもしれない。

ここでまとめると、米国では水原氏の「銀行詐欺」と「虚偽の税務申告」の事件として報じられ、日本では「違法賭博」として広められているということだ。当然、米国の表現のほうが水原氏が受けている起訴内容に近い。違法賭博はきっかけである(僕は、彼が日本に帰ってきても、違法賭博の話にしかならないと見ている)。この点は後日、「政府と報道の意図的な情報操作の可能性(仮)」として述べてみたい。

さて、なぜ「銀行詐欺」なのかという点である。これは、米国捜査機関やドジャースを含めたステークホルダーたちが論点のすり替えを試みた可能性があると見ている。要は、「銀行詐欺」でないといけなかったのではないかという可能性だ。なぜ、金融機関が不正な資金の流れを長期間許すことになったのか、そして、大谷本人ではない水原氏があれだけの大金をこれまた長期間移動する権限があることについて気付けなかったのか?普通なら、おかしいと思うはずだ。日本のようなIT後進国に存する金融機関でさえも本人に確認するはずだ。送金先や金額の大きさから見ても金融機関はとっくに気付いていたはずではないか?

もし、銀行詐欺として処理されない事件だとしたら水原氏の賭博事件になってしまい、引いては大谷選手が賭博に対して身の潔白を証明しないといけなかっただろうと思う。なぜなら、日本のような賭博幇助やマネロン関係の法律を持って水原氏とその周辺に疑惑が掛かるはずだからである。
この場合、大谷選手は本当にスポーツベッティングをしておらず、また、野球賭博にも関わっていないということであれば潔白を証明するためのエビデンスの提出と銀行側の声明、そして水原氏が大谷氏や銀行とどのようにやり取りをしたかのログが提出されなければならないと考える。これはかなりの労力が必要であり、選手としては手痛い対応を強いられることとなる。

銀行が詐欺にあったという理屈が全面に出ないと蓋をすることができない程、闇に葬りたいことがあったのではないか思ってしまうのは、僕が穿ってものを見ているか自らの経験に引っ張られているからか・・・。

日本も米国も、大谷選手は単なる被害者でないと困るし、私自身も彼の活躍を毎日楽しみにしている一人である。

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